
- 学名: Felis margarita(フェリス・マルガリータ)
- 英名: Sand cat
- 分類: ネコ科/ネコ属(Felis)
- 体長: 約39〜52cm(頭胴長)
- 尾長: 約23〜31cm
- 体重: 約1.4〜3.4kg
- 寿命: 野生で約10年程度、飼育下で13年超の記録がある

- 学名: Felis margarita(フェリス・マルガリータ)
- 英名: Sand cat
- 分類: ネコ科/ネコ属(Felis)
- 体長: 約39〜52cm(頭胴長)
- 尾長: 約23〜31cm
- 体重: 約1.4〜3.4kg
- 寿命: 野生で約10年程度、飼育下で13年超の記録がある
- 砂漠に生きる、小型の野生ネコ
- 大きな耳と、ふわふわの足裏が特徴
- 夜に動き、ネズミやトカゲを狩って暮らす
スナネコの名前と分類

スナネコの名前の由来
スナネコは、砂漠や乾燥地帯(砂地)で暮らすことから付いた名前です。
英名の Sand cat も同じ意味で、「砂の上で生きるネコ」をそのまま表しています。
スナネコの分類
スナネコはネコ科に属する小型の野生ネコで、学名はFelis margarita。
Felis属 は、リビアヤマネコ(イエネコの祖先に近い系統)やヨーロッパヤマネコなど、「ヤマネコ系」の近縁種がまとまる属です。
スナネコはその中でも特に、乾燥地への適応が極端に進んだ砂漠特化型として位置づけられます。
スナネコはどこにいる?

スナネコの分布
スナネコはアフリカ北部〜西アジアの乾燥地帯に分布します。

ざっくり言うと、サハラ周辺〜アラビア半島〜中央アジアの砂漠域にまたがるイメージです。
スナネコが好む環境
スナネコが得意なのは、砂漠といってもどこでも良いわけではなく、砂地・半砂漠・乾いた平原など、掘れる地面と隠れ場所がある環境です。
極端な岩山だけの場所より、砂や土のエリアを活かして暮らします。
スナネコの巣はどこ?
スナネコは、暑さや寒さ、天敵から身を守るために、地面の穴(巣穴)を拠点にします。
自分で掘る場合もあれば、キツネ類やげっ歯類が使った穴を利用することもあります。
巣穴は「休む場所」であると同時に、砂漠で生きるための避難所でもあるのです。
スナネコの見た目

砂漠に適応した身体
スナネコは、見た目にも砂漠仕様です。
淡い砂色の毛は背景に溶け込みやすく、日中の強い日差しや夜の冷え込みにも対応できるよう、被毛がしっかりしています。
さらに、耳が大きく見えるのも特徴で、熱を逃がす助けになるだけでなく、砂の下の小動物の気配を拾うのにも役立ちます。
スナネコの柄
全体は砂色ベースで、体や脚にうっすら縞や斑が出る個体がいます。
ただしヒョウやオセロットのような派手なロゼット模様ではなく、「砂地で目立たない控えめな模様」という印象です。
しっぽにはリング状の縞が出やすい傾向があります。
足裏に毛が生えている?
スナネコの足裏には毛が密に生えていて、これが砂漠で大きな役割を果たします。
熱い砂から足を守り、冷え込む夜にも断熱になり、さらに砂地を歩くときの沈み込みを軽くする助けにもなります。
砂漠で暮らすネコならではの装備なのです。
スナネコの大きさ

スナネコは小型で、体のサイズ感は「小さめのイエネコ」に近いイメージです。
ただし、毛がふわっとしているぶん、写真だと実物より大きく見えることがあります。
フェネック/リビアヤマネコ/サビイロネコとの見分け方
スナネコの見た目が似ている種としてフェネック/リビアヤマネコ/サビイロネコ が挙げられます。
フェネック(キツネ)

耳が大きい点は似ますが、顔つきはキツネ寄りで、マズル(鼻先)が長め。ネコの丸い顔立ちとは違います。
リビアヤマネコ

体格がややしっかりして見え、脚が長め。砂漠にも出ますが、スナネコほど“砂特化”の雰囲気ではありません。
サビイロネコ

体が非常に小さく、毛色は赤みやサビ色っぽさが出やすい。生息域も主に南アジア寄りで、砂漠ど真ん中のイメージとは少し違います。 スナネコは「砂色のふわ毛+大きい耳+砂地に溶ける顔立ち」がセットで出やすいのが特徴です。
スナネコの生態

スナネコは何を食べる?
スナネコは砂漠の小型ハンターで、主食はネズミなどの小型哺乳類です。
地域によってはトカゲや小鳥、昆虫なども食べ、獲物が少ない環境でも「その場にいるもの」をうまく取り込んで生きています。
スナネコは水を飲まないって本当?
「まったく飲まない」わけではありません。
ただ、野生では水場に頻繁に通う必要がないほど、獲物の体液や食事由来の水分でやりくりできると考えられています。乾燥地向きの省エネ設計なのですね。
スナネコの狩りスタイル
夜間に活動し、砂地の起伏や低い植生を使って獲物に接近します。
獲物の気配を感じると、低い姿勢で忍び寄って一気に仕留める待ち伏せ寄りのスタイルが基本です。
スナネコの鳴き声
ネコらしい「ニャー」だけでなく、仲間を呼ぶときの短い鳴き声や、警戒時の唸り声なども使います。
砂漠では姿が見えにくいぶん、“声で連絡する場面”が重要になることがあります。
スナネコの繁殖・子育て
繁殖期は地域差がありますが、出産は巣穴の奥など安全な場所で行われます。
子は数頭生まれることが多く、母親が授乳と狩りを両立しながら育てます(巣穴を転々とすることもあります)。
こちらの動画では可愛いスナネコの赤ちゃんが見れます❤︎
スナネコと毒蛇の関係
スナネコは砂漠という環境で、毒蛇を含むさまざまな爬虫類と生息域を共有しています。このため、「毒蛇を食べるネコ」と紹介されることがあります。
実際の食性の中心は、小型哺乳類やトカゲ、鳥類などで、ヘビも捕食対象の一つに含まれる可能性はありますが、毒蛇を狙う捕食者ではありません。確認されているのは、機会的に小型のヘビを捕らえる例がある、という程度です。
つまりスナネコは、毒蛇が存在する環境の中で狩りを行う、小型の肉食動物であり、常にリスクと隣り合わせで生活しています。
また、地中に潜む獲物を探して砂を掘る行動を見せることがあり、このしぐさが「ヘビを探しているように見える」と感じられることも、スナネコにまつわるイメージが広まった理由の一つと考えられます。
こちらの動画ではスナネコの生態を詳しく解説してあるので見てみてください♪
スナネコの脅威と保全

スナネコの保全状況
スナネコは、IUCNではLC(低懸念)に位置づけられています。
ただし、分布域の国や地域によって保護体制や人為影響はばらつきがあり、ペット目的の捕獲・取引や、飼い猫由来の感染症リスクなどが指摘されています。
国際取引については、条約の枠組みで規制対象(CITES附属書II)に含まれています。
スナネコの脅威
主な脅威は、生息地の改変(開発・資源利用)、人為的な死亡リスク(道路・罠など)、そして違法捕獲・取引の問題です。
砂漠は“人が少ない=安全”ではなく、開発が入ると影響がまとまって出やすい場所でもあります。
気候変動の影響
乾燥地では、降水パターンや極端高温が変わると、獲物側(げっ歯類など)の増減が直撃します。
スナネコは食物連鎖の上位にいるため、獲物の変動がそのまま暮らしやすさに跳ね返ります。
砂漠なのに人の影響が強い?
砂漠は「何もない場所」に見えますが、実際は道路・パイプライン・送電線・油田や鉱山の拠点・観光ルートなど、細い開発が点在しやすい環境です。
こうした線や点が増えると、スナネコにとって重要な移動ルートが遮られたり、車の往来でロードキル(交通事故死)が起きやすくなります。
また、工事車両やオフロード走行で地表が踏み固められると、獲物(小型哺乳類・トカゲなど)の暮らしやすさも変わり、間接的に食料事情が揺らぎます。加えて、人の活動に伴って放置された餌やゴミに集まる動物・野良犬猫が増えると、競合や感染症リスクが上がることも。
つまり砂漠は広くても、開発が入ると「逃げ道の少ない分断」が起きやすく、行動圏の広いスナネコほど影響を受けやすいのです…。
スナネコ Q&A

読者へのメッセージ

ここまで読んでいただきありがとうございます。スナネコは、砂漠という過酷な環境に適応しながら、小さな獲物を狙って夜に動く“静かなハンター”です。
写真や映像で出会えたら、丸い耳と大きな目、ふかふかの足裏、砂地で低く身を伏せる姿勢に注目してみてください。
可愛さの裏にある、生きるための工夫がきっと見えてきます。
