
- 学名: Prionailurus rubiginosus(プリオナイルルス・ルビギノスス)
- 英名: Rusty-spotted cat(ラスティスポッテッドキャット)
- 分類: ベンガルヤマネコ属(Prionailurus属)
- 体長: 約35〜48cm(頭胴長)
- 尾長: 約15〜30cm
- 体重: 約0.9〜1.6kg
- 寿命: 野生で〜12年程度、飼育下で最長〜18年ほどの記録がある

- 学名: Prionailurus rubiginosus(プリオナイルルス・ルビギノスス)
- 英名: Rusty-spotted cat(ラスティスポッテッドキャット)
- 分類: ベンガルヤマネコ属(Prionailurus属)
- 体長: 約35〜48cm(頭胴長)
- 尾長: 約15〜30cm
- 体重: 約0.9〜1.6kg
- 寿命: 野生で〜12年程度、飼育下で最長〜18年ほどの記録がある
- 世界最小級の野生ネコ
- インド〜スリランカ周辺に生息
- 夜に動く、臆病で俊敏な小さなハンター
サビイロネコの名前と分類

サビイロネコの名前の由来
サビイロネコは英語で Rusty-spotted cat(ラスティスポッテッドキャット)。
背中や体側に入る「サビ色(赤褐色)っぽい小さな斑点」から名付けられました。
学名の rubiginosus も“サビ色・赤褐色”を示す語で、見た目の特徴がそのまま名前になっています。
ベンガルヤマネコ属での立ち位置
分類はネコ科・ベンガルヤマネコ属(Prionailurus属)で、同じ属には ベンガルヤマネコ、スナドリネコ、マレーヤマネコなど、アジアの小型ネコ科がまとまっています。
サビイロネコはその中でも特に小さく、インドで見られるネコ科では最小級として紹介されます。
サビイロネコはどこにいる?

サビイロネコの分布

サビイロネコは以下のように分布が確認されています。
- インド
かつては南部中心と考えられていましたが、近年は各地で記録が増えています - スリランカ
乾燥地帯〜湿潤な森林帯まで記録あり - ネパール
インド国境に近い地域(テライ周辺など)で報告例
サビイロネコが暮らす環境
サビイロネコは熱帯ジャングルだけでなく、乾いた林(落葉樹林)〜湿った森、トゲ林、低木林、草地、岩場まで幅広く生息しています。
共通して 身を隠せる“密な植生”や岩場がある場所で見つかりやすいとされます。
一方で、地域によっては常緑林では記録が少ないとされ、インドでは熱帯の山地雨林では確認例がほとんど報告されていないという指摘もあります。
サビイロネコ特有の条件
サビイロネコが暮らしやすい条件は「小さな体を守れる隠れ場所があるか」です。
具体的には、次の要素が重なるほど出会いやすくなります。
- 下草が濃い・茂みが多い:昼間の休息場所になりやすい
- 岩場や巨石のすき間がある:危険時の退避場所になりやすい
- 森と畑・集落が混じるモザイク環境:農地・植林地・人の近くでの記録もある
サビイロネコの見た目

見た目の特徴
サビイロネコは、小さな体に“淡い赤褐色の斑点”が散るのが最大の特徴です。
全体の毛色は灰色がかった赤褐色〜赤みのある褐色で、派手というより「やさしい色合い」に見えます。
顔には黒っぽいラインが入り、目の上から後頭部〜首にかけて筋が伸びます。
近くで見ると意外と精悍な顔つきなのです。
サビイロネコの柄

サビイロネコの柄は細かなスポット(点)とライン(筋)の組み合わせです。
- 背中〜体側
サビ色の小斑点(スポット)が点在 - 目の上
黒っぽいラインが4本走り、その一部が首〜肩へ続く - 頬
濃い筋(チークライン)が入る
同じ属のベンガルヤマネコと比べると、サビイロネコは模様のコントラストが控えめで「淡い」と表現されることが多いです。
チャームポイントの大きな目

サビイロネコは顔に対して目が大きく見えやすいため、写真だと子猫のような印象を受けます。
夜行性〜薄明薄暮性の小型ハンターとして、暗い環境で獲物を見つける能力が重要になります。
また、耳は小さめで丸みがあり、顔のライン(額・頬の筋)と相まって「可愛いのに野生感がある」見た目になります。
サビイロネコの体の大きさ

サビイロネコは世界最小級の野生ネコとして知られ、体重はおおむね1〜2kg、体長は35〜48cmほどが目安です。
イエネコと比べても小柄で、現地でも小さすぎて見落とすことが多いと言われています。
イエネコとの違い
見た目だけでイエネコと区別するなら、次のポイントが役に立ちます。
- 全身に細かなサビ色スポットが入る
- 額〜頬のラインがはっきりしている
- 体格が非常に小さい
※ただし地域にはイエネコの野良化個体もいるため、写真1枚で断定しにくいケースはあります。撮影地・体格・行動も合わせて判断すると良いでしょう。
ベンガルヤマネコとの見分け方

結論から言うと、「サイズ」と「柄の出方」で見分けられます。
同じ種のベンガルヤマネコはサビイロネコよりひと回り大きく、模様もコントラストが強く出やすいとされます。
迷ったら「サビイロネコは淡い小斑点、ベンガルヤマネコははっきりした斑」という感覚で見ると分かりやすいです。
サビイロネコの生態

サビイロネコは何を食べる?
サビイロネコは小型の獲物を中心にした肉食で、環境に合わせて柔軟に狩りをします。主な食べものは次の通りです。
- 小型哺乳類
ネズミなどの齧歯類が中心 - 鳥類
地上性の小鳥など - そのほか
昆虫、トカゲ、カエル、(機会があれば)コウモリなど また、状況によっては家禽(ニワトリ等)を襲う例も報告されています。
サビイロネコの狩りスタイル

行動の詳細はまだ十分に分かっていませんが、基本は地上で狩りをしつつ、木の上も上手に使うタイプと整理できます。
俊敏で身軽で、獲物を狙う場面では木の枝から飛び降りて襲う行動も観察されています。
危険を感じると木に逃げたり、岩の隙間に隠れたりするなど、「逃げ方」も含めて小型の野生ネコらしい機動力が目立ちます。
サビイロネコの繁殖・子育て
繁殖に関する確かな情報は飼育下データが中心です。目安としては以下の通りです。
- 妊娠期間:約65〜69日
- 1回の出産数:1〜3頭
サビイロネコの観察難易度
サビイロネコは夜行性で、日中は倒木や茂み、木の上などに隠れて過ごすことが多いとされます。
そもそも分布や密度の情報がまだ粗く、記録も点在しやすいため、「いる場所でもめったに会えない」タイプの野生ネコです。
サビイロネコの脅威と保全

サビイロネコの保全状況
サビイロネコは、IUCNレッドリストでNear Threatened(準絶滅危惧)に分類されています。
国や地域によって状況は異なり、たとえばスリランカでは国内版のレッドリスト(National Red List)で Endangered(絶滅危惧)として扱われています。
さらに国際取引の規制(CITES)も一律ではなく、インドの個体群は附属書I、スリランカとネパールの個体群は附属書IIというように、地域個体群ごとに位置づけが分かれる形で整理されています。
サビイロネコの脅威
最大の課題は、生息地の減少と劣化です。
農地化(特に大規模灌漑農業)、都市化、工業開発や採掘などで環境が変わり、改変地で長期的に生き残れるかは地域により不確実とされています。
近年は、大規模施設への転換などの景観変化が早い地域もあり、リスクの積み上がりが懸念されています。
サビイロネコに起きやすい「人との摩擦」
サビイロネコはときに家禽を襲うことがあり、それが迫害(捕殺)につながりやすい点がリスクです。
加えて、局地的には毛皮目的の取引や、獲物側の減少(過度の狩猟等)が間接的に効く可能性も挙げられています。
サビイロネコ Q&A

Q1. サビイロネコは危険?人を襲う?
基本的に人を避ける小型の野生ネコで、積極的に人を襲うタイプではありません。
むしろ身を隠して暮らす傾向が強いとされます。
Q2. サビイロネコはどこにいる?
主な分布はインド、ネパール、スリランカで、記録は点在します。
分布や密度はまだ完全には把握されていません。
密な植生や岩場を好む一方で、常緑林には少ない可能性や、インドでは熱帯の山地雨林には生息を確認していないという報告もあります。
Q3. サビイロネコはどこで会える?
現時点で、サビイロネコを展示している日本の動物園はなく、日本で会うことができない野生ネコです。
主に「野生(インド・スリランカ周辺)」か「海外の一部施設」で会うことができます。
ただし夜行性で小さく、野生下での目撃はかなりレアです。
一部のヨーロッパの動物施設での飼育例はあります(Exmoor Zoo、The Big Cat Sanctuary など)。
読者へのメッセージ

ここまで読んでいただきありがとうございます。
サビイロネコは、世界最小級の体にサビ色の小さな斑点をまとい、夜の茂みを静かに動き回る“小さなハンター”です。
実際に野生で会うのはとても難しいですが、写真や映像で出会えたら「淡いスポット模様」「顔のライン」「大きな目」に注目してみてください。
小ささの中に、野生らしい緊張感がしっかり詰まっています。
この記事が、サビイロネコを少し身近に感じるきっかけになれば嬉しいです。
