
- 学名:Felis nigripes(フェリス・ニグリペス)
- 英名:Black-footed cat
- 分類:ネコ科・Felis属
- 体長:約36〜52cm(頭胴長)
- 尾長:約15〜20cm
- 体重:約1.1〜2.5kg
- 寿命:野生で約5年、飼育下で最長16年ほど

- 学名:Felis nigripes(フェリス・ニグリペス)
- 英名:Black-footed cat
- 分類:ネコ科・Felis属
- 体長:約36〜52cm(頭胴長)
- 尾長:約15〜20cm
- 体重:約1.1〜2.5kg
- 寿命:野生で約5年、飼育下で最長16年ほど
- アフリカ南部にすむ最小級の野生ネコ
- 夜に動く、地上性の小さなハンター
- 短い脚と丸い顔、足裏の黒さが特徴
クロアシネコの名前と分類

名前の由来|肉球のまわりが黒い?
クロアシネコ(Black-footed cat)は、英名のとおり足裏(肉球まわり)の毛が黒っぽいことが名前の由来です。
砂地や乾いた地面を歩くとき、足裏の黒さがちらっと見えることがあり、そこがクロアシネコらしいチャームポイントでもあります。
クロアシネコの分類
クロアシネコの学名は Felis nigripes。
ネコ科の中でも、イエネコやリビアヤマネコなどと近いFelis属(ヤマネコ系統)に入る小型の野生ネコです。
斑点のある小型ネコの中でも、オセロット属(Leopardus)ではなく、アフリカの乾燥地に適応したFelis属の仲間に分類されます。
クロアシネコはどこにいる?

クロアシネコの分布はかなり限定的!
クロアシネコが自然に暮らしているのは、南部アフリカの一部地域にほぼ限られます。
ざっくりいうと、中心は南アフリカ/ナミビア/ボツワナ周辺。

アフリカに広く生息するネコではなく、南部にぎゅっと寄った希少タイプです。
クロアシネコが好む環境
クロアシネコが得意なのは、森ではなく乾いた草原や半砂漠。
たとえば、低木が点在する草地、乾燥したサバンナ、カラハリ周辺のような環境です。
ポイントは「見通しがいい場所」なのに、身を隠せる小さな起伏・草・低木があること。
小型ゆえに、隠れ場所が命綱になります。
クロアシネコの見た目

ずんぐりとした体型が可愛い!
クロアシネコは、顔つきはキリッとしているのに、体はころんと短めで詰まった印象になりやすいネコです。
脚も長すぎず、全体的に低重心。
この小さくてタフそうなフォルムが人気ポイントです。
クロアシネコの柄

毛色は黄褐色〜砂色系で、体には黒〜こげ茶の斑点や帯模様が入ります。
背中側ほど模様が濃く見え、脚にも帯が出やすいタイプ。
乾いた草地で見ると、模様が影になって輪郭が溶ける感じになります。
クロアシネコの大きさ
ネコ科の中でも最小クラス。
体つきのイメージとしては「イエネコより一回り〜二回り小さく見えることが多い」サイズ感です。
小さいのに顔つきの野生味が強めで、そのギャップも可愛いポイントです。
似た種との見分け方
混同しやすいのは、同じFelis属のリビアヤマネコや、イエネコ。
見分けがつかない時は以下のポイントに注目してみましょう。
- サイズ感:クロアシネコは明らかに小柄
- 顔:目が相対的に大きく見えて、表情が強い
- 模様:細かな斑点+脚の帯がはっきり出やすい
- 生息地:南部アフリカの乾燥草地で出る小型の斑点ネコ
クロアシネコは衣替えをする!?
クロアシネコは乾燥地で暮らし、季節や気温の変化に合わせて 毛の密度や見た目のふわっと感が変わることがあります。
寒い時期は毛が厚めに見えて、写真だと全体が丸くモフモフとした印象になりやすく、暑い時期はスッキリ見えることも。
同じ個体でも印象が違う場合は、撮影季節(毛量)や光の当たり方の差に注目してみてください。
クロアシネコの生態

クロアシネコは何を食べる?
主食は小型哺乳類(ネズミ類など)で、状況に応じて獲物を切り替えます。
- ネズミ類などの小型哺乳類
- 小鳥(地上で採餌する鳥が中心)
- トカゲ・昆虫などの小動物も捕らえることがある
クロアシネコの多彩な狩りスタイル
クロアシネコの狩りは多彩なスタイルがあることが特徴的です。
獲物や地形に合わせて、歩き回って探す/待ち伏せる/素早く飛びつくなどを使い分けます。
夜間に広い範囲を移動し、短いチャンスを確実にものにするのが得意です。
狩りの成功率が高い小型ネコ
実はクロアシネコ、可愛い顔してかなりの実力派なんです!
野生下での狩りは成功率が高いことで知られ、「小型ネコの中でもトップクラスの狩り能力」と紹介されることもあります。
BBC News Japanでは「最小の凄腕ハンターネコ」として特集されていました♪
クロアシネコの巣

暑い砂漠で暮らすクロアシネコは、日中は外に出ずアリクイやツチブタ等の古い巣穴や地面の穴をねぐらとして利用することが多いとされます。
暑さや天敵から身を守る、砂漠〜乾燥地に適応した合理的な暮らし方です。
クロアシネコの繁殖・子育て
繁殖の詳細は地域差もありますが、基本は単独性の強いネコで、子育て期だけ母子で行動します。
- 出産は2匹前後が多いとされる
- 子は巣穴で育ち、成長に合わせて行動範囲を広げる
クロアシネコの天敵
体が小さいぶん、天敵も多めです。
砂漠=安全そうに見えますが、遮るものが少ない環境では見つかりやすく意外と捕食リスクが高い面もあります。
地域では猛禽類(ワシ・フクロウ類)や、ジャッカルなどの中型捕食者が脅威になり得ます。
クロアシネコの脅威と保全

クロアシネコの保全状況
クロアシネコは、IUCNレッドリストでVU(危急)に位置づけられています。
分布が限られ、個体数の減少が懸念されるためです。
また国際取引はCITESの枠組みで規制対象に含まれます。
クロアシネコの脅威
主なリスクは「直接の捕獲」よりも、暮らしの土台がじわじわ崩れていくことにあります。
- 乾燥地の土地利用変化(過放牧・開発など)
- 獲物となる小動物への影響(駆除・毒餌などの波及)
- **交通事故(ロードキル)**などの人為的死亡
クロアシネコの保全活動の現場
クロアシネコの保全は、「野外で何が起きているかを掴む調査」と「飼育下での繁殖・遺伝的多様性の維持」を組み合わせて進められています。
ここではクロアシネコ保全に関わる団体や取り組みを紹介します。
■ Black-footed Cat Working Group

クロアシネコの生態・分布・脅威を現場で集め、保全に必要な基礎データを積み上げている研究者ネットワークです。IUCNの専門家ネットワーク(CatSG)でも、保全努力の柱としてこのワーキンググループが挙げられています。
■ IUCN SSC Cat Specialist Group(CatSG)

「クロアシネコはどれくらい希少?」「何が脅威?」といった公式の整理を担う国際ネットワークです。レッドリスト評価や保全上の論点整理の入口として、図鑑記事の根拠に使いやすい一次情報がまとまっています。
クロアシネコ Q&A

- クロアシネコは日本の動物園で会える?
-
はい、日本の動物園でも複数施設で飼育記録があります。
福山市立動物園、神戸どうぶつ王国、那須どうぶつ王国など。
来園前に各園の公式発表で最新情報を確認するのがおすすめです。
- クロアシネコは人になつく?
-
野生ネコなので、犬や家猫のように“人に懐く”前提の動物ではありません。
可愛くて懐いて欲しい気持ちはわかりますが、飼育下でもストレスを減らす環境づくりが最優先です。触れ合い目的の動物ではないと理解しましょう。
- クロアシネコをペットにできる?
-
おすすめしません。
クロアシネコは取引規制(CITES)の対象で、法的・倫理的リスクが大きく、飼育には専門施設レベルの環境と知識が必要です。
動物園に行ったり保全支援を通じて見守りましょう。
読者へのメッセージ

ここまで読んでいただきありがとうございます。
クロアシネコは、南部アフリカの乾いた大地で、巣穴に身を隠しながら夜に狩りへ出る小さなハンターです。
写真や映像で出会えたら、ずんぐりした体つきと細かな斑、真剣な眼差しに注目してみてくださいね!
会うのが難しい動物だからこそ、動物園の発信を追ったり、現地の調査・保全活動を支えることが、この可愛い野生ネコを未来につなぐ一歩になります。

