
南アフリカの私有保護区「サビサンズ」で、ネコ科の保存活動とサファリ体験が結びついた新たな取り組みが注目を集めています。
この地域では新たな取り組みとして
- 40種のネコ科絶滅危惧種を守るための重要な科学的研究
- その成果を一般の人々に体験してもらう活動
が進められています。
この活動は、野生動物保全団体「Panthera」によって推進されています。

Pantheraは、ネコ科の保護を専門に行っている団体であり、これらの動物たちが生態系において果たす重要な役割を強調しています。
特に、野生のネコ科動物は生態系のバランスを保つために欠かせない存在であり、その未来を確保することは私たち自身の未来を守ることにもつながるとされているのです。
サビサンズでの取り組み内容
サビサンズは、南アフリカのクルーガー国立公園の隣に位置する私有保護区で、豊かな野生動物と美しい風景が広がっています。
特にヒョウが間近で観察できることで有名な保護区です。
この地域では、サファリツアーが盛んに行われており、観光客は野生のネコ科動物も観察することができます。

Pantheraは、このサファリ体験を通じて科学的な知見を得ることを目指しているのです。
例えば、観光客が撮影したネコ科動物の写真が、これらの動物の行動や生態についてのデータ収集に繋がるという理想的な流れを実現しています。
こうしたデータは研究者にとって貴重な情報となり、ネコ科の保護活動に役立てられるのです。
また、観光客がSNS等に投稿したネコ科動物の画像がリアルタイムの位置情報を明らかにすることで、意図せず密猟者を助けてしまうことがないよう奨励しています。
それが「Protect First, Post Later campaign」というプロジェクト。

位置情報機能を無効にしたり、最新情報の投稿は遅らせるように注意喚起しているのです。
サファリ体験の意義と教育的側面
Pantheraの代表は
「私たちの目標は、野生のネコ科動物たちを保護するだけでなく、一般の人々にその重要性を理解してもらうことです。サファリを通じて、訪れる人々がネコ科の魅力を感じ、保護活動に参加する意識を高めてもらえればと考えています」
と話しています。
このように、サファリ体験が科学研究と結びつくことで、より多くの人々に自然保護の重要性を伝える機会が生まれているのです。
また、専門家たちは、サファリ体験が教育的な役割を果たすことにも期待を寄せています。
野生のネコ科動物が直面している危機や、その保護のために何ができるかを知ることで、観光客はより深い理解を得ることができるでしょう。
実際に、観光客の中には、サファリを通じて環境問題に関心を持つようになった人も多いといいます。
サビサンズの今後の見通し
今後、サビサンズの取り組みは拡大していくと期待されます。
Pantheraは、さらなる研究と保護活動を強化する計画を立てており、地域のコミュニティとも連携していく方針です。
地域の人々がネコ科の保護に参加することで、持続可能な観光と生態系の保全が実現される可能性があります。
このように、サビサンズではサファリと科学が融合し、ネコ科の保護に向けた新たなモデルが形成されています。
観光客は楽しみながらも、貴重な経験を通じて自然保護に貢献することができるのです。
これからも、サビサンズの取り組みがどのように進展していくのか、注目していきたいと思います。
Source: Panthera
Published: 2025-09-16
